音楽の日

tapio2007-02-12

この週末は、ノルウェーに送る原稿書き、茶の稽古、基山〜天拝山登山15km縦走、街で偶然会った古い友人との酒のみ、宿酔い、Rock音楽とまるっきり方向の違うことをして過ごした。とても楽しかったが頭がくらくらしている。
神戸のひろろんさんから、Heatwave(山口洋さん)新譜(land of music)がよかったとメッセージをいただいたので、暫く前に手に入れた。黄色い袋からインストアライヴのチケットがぽろっと出てきた。おお、これは、素晴らしい、生演奏が聴ける!と思ったのも束の間、12日は月曜なので、ああ残念、会議だよ、がっくり、と諦めていた。
でも、間近になってカレンダーをよく見ると12日は、なんと休日だったのだ。こりゃあ、俺も、まだ、見放されてるわけではないな。で、宿酔いの重い頭を引きずりながら、タワーレコードへ。こういうイベントには、初めてきた。新曲フリージアを含め4曲も聴かせてもらった。いい感じだった。昔の曲、「僕は僕の歌を歌おう」も。86年頃から、よくビブレホールで山口さんの演奏は聴いていたから、あのころからもう20年も経っているのだと思うと不思議な気がした。また、この頃、僕は、山口洋さんのストレートな歌と渡辺圭一さんの、あのパワフルなベースが好きでたまらなかった。その後、凡骨の歌や名作No Fear、続く1995は、本当によく聴いた。だが、その後、なにかのアルバムを聴いて嫌いになり、全く聴かなくなってしまった。だから、今回の山口さんと渡辺さんの二人での演奏は、なんとも沁みる感じだった。ここにあの池畑潤二さんのドラムが加わり、細海魚さんのキーボードというバンド編成になったら、ライヴはどんな感じになるのだろうか、楽しみである。
続けて、小倉にあるFuseというライヴハウスまで、倉地久美夫さんのライヴを見にいった。倉地さんとは、昔、ライヴハウスで共演したり、東京にいたときは、吉祥寺あたりまで聴きに行ったりしていた。今回は、ちょうどいいタイミングだった。
さて、倉地久美夫さんの演奏は、以前にもまして素晴らしかった。会場には、不思議なことに4-5歳くらいの子どもたちもたくさんいて、ちょっとノイジーだな、と思っていたら、倉地さんの演奏が始まって暫くすると、子どもたちも含め会場全体が倉地さんのあの雰囲気に呑み込まれた。みんなが演奏に漬っている感じだった。子どもたちは、今、倉地さんの歌をどういう気持ちで聴いているのだろうかと想像すると少し可笑しくなった。
演奏が終わった後、久しぶりに倉地さんと暫くお話した。今日の演奏の組み立て、みんなが演奏に引き込まれる感じ、Music Magazineのインタビューの記事のことや東京でのライヴのことなど。新しいアルバムが5月には出るらしい。今ジャケット・デザインを構想中とのこと。楽しみだな。倉地さんはNHK詩のボクシングで全国優勝したが、お客さんが特に増えることはないと書かれていた(Music Magazine, Sep., 2003)。このことは、何を意味しているのか。僕は、これまで倉地さんのような表現の世界、迫力のあるミュージシャンを見たことがない。こんな人のことを天才というのだろう。このことを世界中にいってまわりたいけど、そんなことをしたらアホになってしまう。でも、売れっ子ミュージシャンの倉地さんも想像したくないから、変な感じだ。
2月。怒濤のスケジュールの中の台風の目。今日は、音楽の日だった。やはり、直接、人に会って、聴いたり話したりできることは素晴らしい。
■登山の途中初めて見たイヌガシの紅い花(写真)。ぱっと見てヤブニッケイ(Cinnamomum japonicum)と思ったが、こんな花ではなかったよなあと思い調べたらイヌガシ。クスノキ科 シロダモ属 学名Neolistea aciculata 常緑高木、雌雄異株。この時期の開花は少し早すぎると思われる。暖冬のためか。
木屋町棚(ex.好文棚) ネコヤナギ 椿(白) 梅花と深夜の雪