Glasgowの音

天使のため息(紙)音楽を聴くときに、僕の場合、3つのパターンがあるように思う。
1)いきなり好きなアルバム
2)じわりじわりとゆっくり好きになるアルバム
3)ジャケ買いして1回聴いた後全く聴かないアルバム
1)ばかりだといいのだが、世の中そうはいかない。このところBelle and Sebastianベル・アンド・セバスチャン、この国では、通称ベルセバというらしい)のIf you're feeling sinisterを聴いていた。これは、2)にあたる。
このアルバムには「天使のため息」という邦題がついている。sinisterには、不吉な、という意味があるから、このところ暗黒の気分だったので、ちょうどいい。聴いているうちに、とても爽やかな気分になる。4曲目のLike Dylan in the moviesは、メロディと歌詞が頭に残る美しい曲だと思う。
リスボンベルセバのライヴを見たことがある。Scotland, GlasgowのバンドをLisbonでというのは不思議な気分だった。グラスゴー(英国北部の工業都市)は好きな街の一つだが、あの街でこの音ってのも不思議だ。とてもいいバンドだなと思う。演奏楽器が次々にいれかわる、マルチプレーヤー。
ポルトガルのみんなのアンコールは、拍手ではなく、足を踏みならすのだった。重なり合った巨大な足音によってリスボンの小さな劇場Coliseu全体が揺れていたのは感動的だった。煙草やいろんな煙の立ちこめるこの素晴らしいライヴは、ラテンの国なので、22:30頃始まり01:00頃終わった。僕は、プラスチックの大きなカップに入った冷たいビールを呑みながら気持ちよく聴いていた。