フィギュア8急に気温が低くなり、夜はまるで晩秋のよう。
■黙
朝早く9/25からのノルウェーでのプレゼン準備をしながら、暫くの間、禅語の「黙」という言葉について考えていた。
Elliott Smith(エリオット・スミス)、Figure 8
ずいぶん前のスタジオで、蝉の岡崎康洋君に教えてもらって、今もずっと聴いている。沁みる声と美しく深く考えられたサウンド。私は、彼の曲を聴くと、暗闇からうっすらと見える仄かな青い光を思い浮かべる。Elliott Smithは、もういない。
■今のこの列島は頭のない小さな龍のイメージ。政治、事件、奇妙な報道。たまたま入ってくるニュースを見ていると頭がおかしくなりそうになる。もし、私がタオル王子とか手ぬぐい王子とかいわれたらどんな気分だろう。名前で呼んでくれ。斉藤佑樹投手は大人だよ。でも、確かに〜王子ってちょっと可笑しいもんな。ビジネス王子、ブルース王子、ピストル王子、爆弾王子、キャベツ王子、豚肉王子ってお好み焼きに見えるな。
相当な強度を持っていなければ耐えられない。今のこの国では、おかしくなるのが当然だ、というところから出発する他はないだろう。
思い出した。
五分後の世界 (村上龍, 1994)より引用。
「オレがもといたところはみんなひどいおせっかいで、とんでもねえお喋りなんだ、駅で電車を待っていると、電車に近づくな、危ないから、なんて放送があるんだぜ、電車とホームの間が広くあいているから気をつけろという放送もある、(中略)自分のことを自分で決めて自分でやろうとすると、よってたかって文句を言われる、みんなの共通の目的は金しかねえが、誰も何を買えばいいのか知らねえのさ、みんなが欲しがるものを欲しがる、(中略)頭がおかしくなるのが普通なんだよ。」