ぶら下がったカニ

ディングルの入江 (集英社文庫)先日のダブリン・アイルランドのお話では、楽しいコメントをいただきまして、ありがとうございました。
私は、食べ物を食べるのも、作るのも好きなので、今は、日本や海外へ旅にでると食べることがとても楽しみです。これには、いくつかの事情があります。
かつて、20才頃に欧州や北アフリカ、東欧あたりをふらついていたときには、本当にお金がなく、半年の間、1日100円程度しか使えないという状況でした。パンの端っこをパン屋でもらったり、駅や公園で寝たり(野宿率66%)していて、路上生活者に近かったのです。
このときに脳に焼き付いたのは、レストランのメニューや市場の色鮮やかな野菜や様々な魚介類でした。特に、海辺で見た、店頭にぶら下がったカニ。あれはいったいどんな味がするんだろうなどと思いを巡らせていましたし、今でもその謎は解けていません。「ああ、いいなあ、こんなの食べてみたいなあ」と思うのですが、もちろんお金がないので買うことはできませんでした。
これが、トラウマになっていて、今でも、異常なくらい市場の野菜やシーフードに反応してしまいます。猫村さんのおじゃこスティックのようなものかもしれません。どうやったらこの仕方のない欲望を絶つことができるのか。悩みは深いです。
英国やアイルランドの食べ物については、いろいろと思い入れがあるので、いずれ、書いてみようと思います。実は英国にも美味しいものはあるのです。
アイルランドに関する本では、藤原新也さんの「ディングルの入江」がとても好きです。
壱岐南小学校を卒業された、ぴのこさんからコメントをいただきました。
http://d.hatena.ne.jp/tapio/20060126
ビオトープを媒体として繋がっていくというのは、設計当初に考えていたアイデアに近づいている気がしてなんだか嬉しく思いました。たまたま、金曜日には、壱岐南小学校でミーティングがあるので、今のビオトープの状況を写真に撮ってアップしようと思います。ぴのこさんありがとうございました。
■次から次に降ってくる仕事に、村上春樹さんの書かれていた、「文化的雪かき」のフレーズを思い出しますが、もはや文化的と言えないことのほうが多くなり、これが、目下辛いなあというところです。文化的な活動というのは、ある程度、精神的、時間的に余裕がないと無理なのかもしれないなあとしみじみ思ってしまいます。