連載 ぼくのうなぎつり(2)

ぼくは、外のほうへとんで、いきました。やっぱりおじちゃんでした。おじちゃんは、「いまから、みみずを探そう」といいました。うなぎつりの、えさにするのです。おうちのうらのはたけや、おもてのはたけのなかを探しました。六ぴきぐらいとりました。そして、ばけつに、みみずをいれました。
小さな竹のさきに、すずが、二つついた、さおをよういしました。かとりせんこうも、もちました。ぼくは、へびにかまれないように、ながぐつを、はきました。
さあ、しゅっぱつです。おじちゃんとぼくと、おじちゃんの車にのって、ながよ川*につきました。ここでうなぎつりを、するのです。ぼうに、はりと、いとをつけました。はりの、さきに、みみずを、つけました。そのぼうを二つ、たてました。みみずのついた、いとを、川になげました。「どぶん。」と音をたてて、しずみました。
しばらくしたら、おおきなこえが「げーげーげー。」ときこえてきました。(つづく)

*ながよ川:長与川 長崎市の北部に位置する長与町を流れる川 大村湾流入。今思えば、うなぎつりをした1972年当時は、土手があり、ヨシなどの背の高いイネ科の草本群落が形成されていた。その後、河川改修がなされ、今は、コンクリート護岸の河川になっている。