ハルジオン

tapio2009-06-28

新潟。晴れ。
2009年の日本景観生態学会も無事に終了し、連れて行っていただいたエクスカーション。
谷智彦教授、高野瀬洋一郎さんたちが取り組んでおられる丸潟新田の自然再生。高野瀬さんとは、なんと10年以上前の研究会でお会いしていたらしい。今回声をかけていただいてその時のことを思い出し、嬉しい感じ。
一面の緑の田圃に響くトリの啼き声。ガマの穂の手触り。ザリガニの赤い色。フィンランドで食べた料理を思い出す。
歩きながら森本幸裕先生に伺ったロンドンの湿地再生のプロジェクト。
阿賀川近く。ハルジョオン。宙に浮かんでいるように見える。鎌田磨人さんに教えてもらう。春紫苑。ハルシオン
Erigeron philadelphicus

初めて見たツキノワグマの爪痕。これはクマが木から下りていくときについたということを紙谷先生からうかがって、なるほど、そうかと思う。ブナの樹の表面に残る土地の履歴。

「うろ」と呼ばれる樹木にできた不思議な穴。さまざまな生き物が住んでいる不思議な空間。
阿賀川。丸い小石の河原。浅瀬と深いところ。翡翠。綺麗な水。九州の川ではあまりみられない形と色。
あたりの人々の語る「狐火」。どんな色なんだろう。僕は、日本のこういった不思議な話にとても惹かれてしまう。心の中の暗闇と繋がっているような感じがするからなのだろうか。
お昼時、森本淳子さん、深町加津枝さんとお話。風土のこと。京都、嵐山。北海道、ライラック、ジンパ。

一緒だった鎌田さんや藤田直子さんに植物や旅の話を聞かせてもらって、たのしいひととき。放棄水田の湿地としての再生。湿地の管理をされている森北さんのお話。
初めて見たハッチョウトンボ。吸い込まれそうな凝縮された赤。
自然再生のプロジェクトを含め、森林、川、物語・・・こんなに豊かなエクスカーションをセッティングしてくださった新潟大学の紙谷智彦教授と村上拓彦准教授に感謝。
これは、エゾアジサイ。胸の中がすうっとしそうな綺麗な青。

他に出会ったり教えてもらった植物。オオバギボウシヤグルマソウ、オオウバユリ、タニウツギシモツケソウ、ミツガシワ、アカバコウホネオカトラノオミソハギ、ワレモコウ、サギソウ。
■日本景観生態学会 第19回新潟大会(研究室メンバーの発表)
「都市における水辺再生デザインのプロセスについて」 ―北九州市夜宮公園での住民参加と設計事例―
○伊東啓太郎(国立大学法人九州工業大学大学院)・榎本敬子(北九州市)・真鍋徹・山根明弘(北九州市立自然史歴史博物館)・山本礼子・阪田暁・松本識史・大村康一郎(国立大学法人九州工業大学大学院)
「都市の水辺空間における子どもの遊びと自然体験に関する研究 」
○山本礼子・伊東啓太郎(九州工業大学大学院工学府)・榎本敬子(北九州市)・篠原徹(住友林業緑化株式会社)・大村康一郎・松本識史(九州工業大学大学院工学府)
北九州市における社寺林及び都市公園を対象としたエコロジカルネットワーク構築手法に関する研究 」
○阪田暁・伊東啓太郎・森田大也(九州工業大学大学院工学府)・梅野岳(九州工業大学大学院工学研究科)・磯野大(九州工業大学大学院工学府)・橋本大輔((株)国際開発コンサルタンツ)
「隣接するスギ人工林とモウソウチク林における下層植生と表土流出量の比較 」
○堀田智洋・伊東啓太郎(九州工業大学大学院工学府)・明石隆宏(株式会社大林組)・池田朝ニ・高嶋紀子(九州工業大学大学院工学府)