along the trails

tapio2008-02-15

朝から、雪と氷の家で眼を覚ます。氷の隙間が、ブルーに光ってる。
タオルを使った実験。顔を洗って濡らしたタオルは、3分48秒で剣のようになった。
こんなの寒いから当たり前、みんなこんな阿呆なことはやらないのだろうと思っていたが、結構、そのタオルで楽しんでいたので驚いた。珍しがって振り回し、それをKeitaro's Swordと呼んでいたから。意外と流行るかも。やっぱり武士道や騎士道はいいな。
スキーによる自然観察実習。スキーやったことないのに、いきなり12kmも走る。意外と楽しかった。こういうのがカントリースキーっていうのかな。ここでは、スキーはレジャーではなく、移動手段。靴みたいなもの。でも、みんなまるで、芸術のような動き。
エルクの足跡や野ウサギの足跡。雪の結晶の種類。雪崩のこと。冬の樹木のこと。雲のこと。焚き火の仕方。キノコの生える場所。この白い平原に巨大なエルクの群れが現れたらなあと思ったけど、彼らには、なかなか出会えない。トナカイには、よく会うけどね。なぜならトナカイは飼い慣らされているから。
雪を掘ってベンチをつくって、焚き火。先生と院生たち20人で昼ご飯とミーティング。
その後、スキーで下山。この3日、毎日夕方少しの間だったけど、教えてもらうとおりにやってみた。先生からはとても褒められた。まさか、あんな長い距離をスキーでいけるようになるとは夢にも思わなかった。急な坂で、合計8回転んだ。
帰り道、広大な湖は真っ白で、全て凍っていた。霧が凍ってきらきら光りながら、フロントガラスに落ちてくる。
4日ぶりのシャワー。「生き返ったよ」と先生にいったら、ものすごく笑ってた。夜、先生にバス停まで送ってもらって、いつものお別れをして、オスロに向かう。週末のバス停は、少し混んでいた。とても寒い。暗い照明の中、バスに乗り込んだ。なんだかとても寂しい気持ちになった。
ホテルからは、夜の中央駅が見える。週末の酔っぱらいの声が街なかに響く。ものすごく疲れたので、恐ろしく高いと知りながら、僕もホテルの冷蔵庫のビールを、ワイングラスに注いで、立て続けに2本飲んだ。指や普段痛くない身体の部位がとても痛い。乳酸菌スキーが暴れているのだろう。気がつかないうちに朝になっていた。