早朝の宇宙

orbital period早朝、JR九州大前駅。物理学の先生とお会いする。近況などをお話し、季節と話の流れ上、雪のお話。白い雪は、熱を反射するので雪の中にいると暖かいということを教えてもらう。
「ふむふむ、なるほど、電磁波。色がポイントなんですね」。とてもわかりやすく説明してもらったので、納得。
さらに、最近の異常気象や温暖化などの話から、地球上の生物が住んでいる部分のことに話題が移り、私たちが住んでいる部分の厚さは、地球の半径6400km分の10km程度にすぎないというお話に。
少しわかりやすくするために、スケールを変えて、地球を身近なボールに置き換えてみる。例えば、地球を半径6.4cmのボールだとすると、我々が住んでいる部分の厚さは、なんと0.01cmということになる。1mmのさらに1/10。これは、なんと薄い層であることか。こんなに薄い層に、人間やたくさんの生物が暮らしているわけだ。そこに、水の音や美しい音楽や鳥の鳴き声や争いや光や影が一緒に存在しているってことだ。
広い宇宙の中でも、こんなところは珍しいらしい。私たちの住んでいるこの場所は、とても特異な場所なのだ。先生は、極限空間といわれていた。
こんなお話を聞いていると、なんだか自分がとてもちっぽけなものに思えてきて、気分がとてもすっきりした。
朝から、すっかり宇宙な気分になり、このBump of chickenバンプオブチキン)の新譜「orbital period」を思いだし、仕事の前にまた、聴いてみた。いい。
年末にレコード店でたまたま試聴して、3曲目の、「メーデー」の音と詩にやられた。そういうタイミングだったのだろう。タイトルのメーデーは、最初なんのことかわからなかったが、たぶん、「国際救難信号」の意味だ。このタームを曲のタイトルにするだけでも驚きだ。
僕は、昔からあまり日本の音楽のこと、特に流行の歌をあまり知らない。だが、このバンドは、2001年だったかな、音楽の趣味の共通する学生さんに教えてもらって、とてもいいバンドだなあと思っていた。しかし、それからすっかり忘れていた。
このバンドの藤原基央さんの歌詞をじっくり聴いていると、共感する部分や、場合によっては、自分自身の成熟度みたいなものを考えさせられたりするから不思議だ。その非凡さ、感覚の繊細さとともに、全体を支えるドラムとベースやギターのフレーズの気持ちよさ。17曲目flybyのギターの音も、エフェクターの使い方の絶妙な感じにも共感。この冬、とても心をうたれた。
■仕事は、相変わらず綱渡り状態。完全覚醒、不眠、倒眠の繰り返し。薬はやってない。最後は、生きてりゃいいさ、の術。